芸術とは

いわずと知れたトルコ行進曲、子どもにも弾ける簡単な曲だ。
だが、プロの演奏家にとってはある意味とても難しい曲で、この曲を弾いて金を払うだけの価値を示すことは至難の技だと思う。とても速く弾いたり、とても美しい音を出したり、そういったことでプロの技術を見せることはまだそれでも可能だが、一歩進んで感動させるということは本当に難しい。
このグールドの演奏はそのほとんど唯一の例と言っていいだろう。奇抜な解釈とはいっても、技術的にそんなに難しいことをしているわけでもない。だが、この聴きなれた曲がなんと切なく胸に入り込んでくることだろう。

グールドを知らない人のために注意。なにやら男のうなり声が聞こえるのはお宅のPCになにかがとりついたから・・・ではなく演奏者の声。本人はメーカーの技術者達とともに自分の演奏するピアノの調整に関わるほどピアノの音にうるさかったが、レコードに自分の声が入ることを全く気にしなかった。プロのピアニストとしては問題あるが、彼にとってそんなものを越えたところにあるのが芸術だった。
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by tyogonou | 2009-06-03 00:20 | Trackback | Comments(0)
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