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ボードリヤールを読んでいて嫌なのは、彼の話の前提や論理には詳しく再検討したほうがいいような胡散臭さすらあるのに、そこから導き出された結論が、その執筆からはかなり経った現在の状況を鋭く指摘していることだ。
夢の国の幻覚に取り囲まれ繰り返される広告に説得されて、自分たちには豊かさへの正当な、譲渡できない権利があるのだと思いこんでいるのにもかかわらず、消費者大衆は豊かさを自然の結果として受けとっているのではないだろうか。消費への素朴な信仰は新しい要素であり、今後は新しい世代がその相続人である。彼らは財産だけでなく、豊かさへの自然権をも相続する。こうして、メラネシアでは衰えつつある貨物船(カーゴ)の神話が、西欧では再び蘇えろうとしている。なぜなら、たとえ日常的で月並みになったとはいえ、豊かさは歴史的社会的努力によって生み出され、もぎとられ、獲得されたものとしてではなく、われわれ自身がその正当な相続人である好意的な神話的審級、つまり技術、進歩、経済成長等によって分配されたものとして現れ、この限りにおいては、やはり日常生活の奇蹟となっているのだから。『消費社会の神話と構造』(23ページ)
ところが、豊かさそのもの(豊かさそのものさえも、というべきだ)が新しい型の強制のシステムに過ぎないという仮説を少しでも認めるなら、この新しい社会的強制(多かれ少なかれ無意識的な強制)には新しい型の解放の要求しか対応できないことがすぐにわかるはずである。今のところ、この要求は、無差別的暴力の形態(物質的・文化的財の「盲目的」破壊)または非暴力的で逃避的な形態(生産や消費への投資の拒否)をとった消費社会に対する拒否となっている。(270ページ)

by tyogonou | 2009-09-18 00:20 | 消費社会
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