アメリカのナイーブさ
クリスマスの中傷合戦 キューバと米利益代表部
米利益代表部はなぜそんなクリスマス飾りをしたのかが良く分からないのだが、パウエル国務長官は次のように説明している。
Cuba Erects Sign Linking U.S. and Nazis
The sign was to show "solidarity with people who are being held and intimidated and whose rights are being denied by the Cuban government," Secretary of State Colin Powell (news - web sites) told The Associated Press Friday in Washington. "And the Cuban government's response is to ... show the world a swastika? I don't think that is very wise on their part."
「75」という飾りは「とらわれ、虐げられ、キューバ政府によって権利を否定された人々に対する連帯」を示すものである。(中略)「それに対するキューバ政府の反応は・・・・・・世界にかぎ十字を見せることなのでしょうか? そんなことをすることが彼らにとって大変賢明なことだとは私には思えないが」。
それに対してかつて米利益代表部の責任者だったウェイン・スミス氏は(かぎ十字はともかくとして)アブグレイブの写真を掲げたことは正しい反応だと指摘している。



"If I were in their shoes, this is what I would do — call attention to the fact that the United States is now guilty of torture, of massive violations of human rights," Smith said by telephone from Washington.
"Yes, I'd like to see the 75 all released, but we're in no position now to criticize anyone," he said.
「私が彼らの立場にあったら、私も同じようにしただろうーアメリカが今、拷問について、多くの人権侵害について有罪であるという事実に注意を向けさせるようにするだろう」(中略)「もちろん私は75人が全て釈放されて欲しいと願っているが、今の私たちは他の誰をも批判できる状況にはない。」
一応、これに対する反論として「アブグレイブの事件については事実が明らかにされ議論にもさらされているが、キューバの政治犯については政府によって情報が秘匿されている」といったことも言われているが、グアンタナモの状況についてはどうなのか?と筆者は突っ込みたくなってしまう。
もっともブッシュ政権になってからは両国の関係は比較的良くなってきてはいるのでそれほど深刻な問題にはならないかもしれないと言われる。
Smith, who headed the Havana mission from 1978 to 1982, said the political Christmas decoration was a deliberate provocation, but a benign one.
"Let's hope that the U.S. Interest Section may realize that two can play at this game and let it go at that," he said.
1978年から1982年までハバナの責任者だったスミス氏は、この政治的なクリスマスデコレーションは挑発するためにわざとしたことだが、深刻な悪意があってしたことではなく、「米利益代表部が、アメリカだけがこのゲームをすることができるわけでなく、キューバだってやり返してくるものだということを理解し、この件はそれで終わりということにするだろうと望みたい」と言った。


おそらくその通りなのだろうと思うが、この発言はちょっと引っかかる。
先日、米海軍特殊部隊(いわゆるシールズ)がイラク人捕虜の虐待をしていたかもしれないということを示す写真がウェブ上に載せられていたことが明らかになった時、その写真について軍関係者が、写されている行為は「愚かで幼稚だが」必ずしも犯罪とは言えないとインタビューに答えて語っていた。こういう微妙で慎重な考え方とはそれ自体は大切なことだと私は思う。ただし、それは客観的な第三者か相手側が言うことであって、当事者側が言うことではない。たとえそれが正しい考え方であったとしても当事者側が言えば言い訳にしかならない。そういった自覚の無いナイーブさに苛立たされるのだ。
[PR]
by tyogonou | 2004-12-19 01:41 | 国際 | Trackback | Comments(0)
トラックバックURL : http://fukureki.exblog.jp/tb/1452779
トラックバックする(会員専用) [ヘルプ]
※このブログはトラックバック承認制を適用しています。 ブログの持ち主が承認するまでトラックバックは表示されません。
<< 金を出せ!それからアレもよこせ... 非国民 >>