米副大統領夫妻、ケリー氏に激怒?続報
<米大統領選>ケリー氏の同性愛者発言、波紋広げる
この記事では「(副大統領の討論会において)チェイニー氏が怒りをこらえるようにして「家族と娘への親切な言葉に感謝する」と応じる一幕があった。」というが本当だろうか?
ふたつ前のエントリーでこの記事の元となった(だろう)APの記事を訳したのだが
Cheney thanked his opponent for the "kind words he said about my family and our daughter. I appreciate that very much."

「チェイニーは感謝した」としか書いていない。一連の流れではチェイニー氏が怒りをこらえるようにする理由もないし、だからこそなぜその時と、後の大統領討論会の時とで態度を変えたのかという疑問が提出されているのである。実際の映像を見ていないのでなんともいえないのだが・・・

ケリー氏の発言については、私は問題はないと思う。同性愛者でもないしアメリカ国民でもない私が言うことでもないけれど。
基本的にケリー氏が批判されているのは、個人名を出す必要があったのかという点でしかない。同性愛者に対して侮辱的な発言をしたとかいう問題ではないことを先ず押さえておこう。
ケリー氏が個人名を出したのには三つの理由があると思う。
1.聞いている人が理解しやすいよう抽象的な話を具体的にするため。2.当の人物に対して親愛の情を示すため。実際にメアリー・チェイニーが発言を喜ぶかどうかは別として、有権者に対してライバル候補の身内に対してさえ理解と親愛の情を示すことができる懐の深い人物であるという印象を与えようとしたのではないか。実際、亡くなったクリストファー・リーブ氏についての言及はそのようにして広く受け入れられたはずだ。少なくともケリー氏自身は両者ともに肯定的な文脈で語っていることでもあるし、名前を挙げるべきか否かという問題に関して両者に区別すべきところがあるわけでもないだろう。そういったことを考えれば、ケリー氏がチェイニー氏の娘に言及したことが非難に値するとは私には思えない。
それらに加えて、この問題については特別な第三の理由があっただろう。それは3.共和党大統領候補と副大統領候補の間に、同性愛の問題をめぐって意見の対立があることを有権者にそれとなく思い出させることだ。
おそらくそれこそがチェイニー氏が「激怒した」理由であると思う。大統領と副大統領の意見の相違はブッシュ陣営にとっては失点のひとつだが、チェイニーは「怒れる父親」として騒ぎ立てることによって、問題をケリーの人間性の問題にすりかえ、ケリー陣営のほうの失点にしてしまったということだ。
今までのところ、チェイニー氏はうまいことやったと思う。ケリー氏と同時に同じ質問を受けたブッシュ大統領が「わたしにはわからない」といってうまく避けたことを考えれば、うまいチームプレーと言ってもいいかもしれない。しかし、ブッシュとチェイニーの意見が異なっているのも事実であり、同性愛者に対してもっとも冷淡なのはブッシュであるというのもまた事実である。今後の議論がそこまで及べば、かえってブッシュ陣営のほうが危なくなるかもしれない

続報についても訳しておく。
Kerry Addresses Remark on Cheney Daughter



民主党大統領候補、ジョン・ケリーは金曜日、ディック・チェイニー副大統領の娘がレズビアンであることに言及したのは「建設的なコメント」を意図していたのだと語った。
ケリーは、彼らの娘のセクシュアリティーについて議論し、チェイニーと夫人のリンが申し立てた異議から自らを弁護した。
「それは本来の自分を偽らないひと(a person who is who she is)に対する彼らの愛情について建設的に語ろうとしたのだ。」ケリーは金曜夜にCNN「ポーラ・ザーン・ナウ」で放映されたインタビュー・テープの中でこう語った。「そして、これらの選択について、建設的にそして敬意を持って語ろうとする人々の良い例だった。」
ケリーは水曜夜に行われた最後の大統領討論会で、メアリー・チェイニーのセクシュアリティーを取り上げた。ブッシュ大統領がセクシュアリティーが選択の問題かどうか知らないといったのに対して、ケリーはメアリー・チェイニーを同性愛が生まれつきのものであることを示唆する例として使ったのだ。
ABCニュースが金曜日に行った調査では、有権者たちは2対1でケリーのコメントを不適切と考えていたようだ。ブッシュもまた不適切だと考えているとホワイトハウスのスコット・マクレラン報道官は語った。
「大統領候補者が対立候補の子供についてそのように語るなどとても考えられない」マクレランは大統領専用機の中で記者に言った。
副大統領と夫人は政治的な利益のために彼らの娘を利用したとしてケリーを非難した。ケリーはチェイニー夫妻自身も娘がレズビアンであることについて公の場で語っていることを指摘した。
「彼らは娘さんを受け入れ、愛している」ケリーは言った。「そして私が思うに――私は彼らがそうしていることについて大いに尊敬している。私の発言の一番のポイントはそこに置いたつもりだ。」
ケリーはCNNのインタビューで彼が犯した三つのミスを指摘するよう要求された。ブッシュは二回目の討論会においてこの質問を受け、ケリーはきちんとした答えを返さないといって批判したのだ。
ケリーも同様にあいまいな答えを返した。「う~ん。私は第一回の討論会で話したプログラムのいくつかについて充分に語りつくさなかったという点でミスを犯したと思う。赤字は私たちの予想を超えて明らかに私たちの手には負えないほどになっていたからね。」
彼はイラク戦争の決議に賛成したことを後悔したことはないと言った。
ケリーはまた、5月19日に会って以来、独立系候補のラルフ・ネーダーとは話をしていないと言った。彼のスタッフが話をしているのかどうかもさだかではないようだ。
ケリーは空港のセキュリティに関して、所持品の検査のために男性がズボンを脱がされたり、女性が上半身を触られたりすることについても生きすぎだとは思わないと言った。
「それは安全のために私たちが支払わなければならないコストだ」ケリーは言う。彼にとって気がかりなのは乗客がそのような検査を受けているのに、荷物が完全なX線検査を受けないでいることだ、とも付け加えた。
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by tyogonou | 2004-10-16 21:55 | 国際 | Trackback | Comments(0)
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