想像力の欠如
バラエティーの罰ゲーム自粛を=BPO青少年委が見解(時事通信) - Yahoo!ニュース
以前、罰ゲームではないが、芸人の「びびり」度合いを競わせるという趣旨の番組で、ある若い女性タレントが10メートルの飛び込み台からプールへ飛び込むのを見たことがある。
彼女はなかなか飛び込むことができず、最終的にはなんとか飛び込むことができたものの、腰が引けていたために少し後傾して背中を打つような形で落ちてしまった。飛び込む直前は気分が高揚したり鬱屈したり落ち着きが無く、素人目にも正常でない精神状態から、突然飛び出す形で飛び込んでいった様子は、もはや飛び込みというより身投げといったほうがいいようなもので、心配を通り越して恐怖を感じてしまった。もう少し腰が引けていたら、飛び込み台に後頭部を打ち付けて頭蓋骨や首の骨を折って命を落とす危険性も少なからずあったのではないかと思う。
驚いたのは、それらが全く問題視されることないまま撮影が続行され放映されたことだ。自分がその場にいたら、中止させるか、間に合わずに飛び込んだら万一に備えてビート板をもって飛び込んでいたかもしれない。しかし、映像を見るかぎり現場にそういった緊迫感は感じられなかったし、その映像をスタジオで見ていた出演者たちも(「危ない」というような声もあったが)、ごくありふれた映像として受け流していた。
この番組では他にも、海上10mの高さに綱渡りの綱の変わりに幅の狭い鉄の橋を渡したセットを設け、その橋を渡るタイムを競わせる企画もあったが、芸人達は事情を知らされずにつれてこられるので普段着のままヘルメットさえつけずに渡らされていた。やはり驚くのが障害物としてバナナの皮が橋の上にばらまいてあったことで、すべって橋にどこかを打ち付けてから10m下に転落でもしたら大事になるだろうにとぞっとして見ていた。

危険を演出することと危険に晒すことは違う。あるいはただ単に演出する能力が無いだけなのかもしれないが、私にはスタッフに(そして出演者や視聴者にも)そんな区別がつかないだけのように思われる。よくこういった状況で事故がおきれば「安全に対する認識が麻痺していた」などと説明されるが、もともとそんな認識などないのではないか。芸人が怖がる、面白い、そこが思考の果てであって、その先に進む想像力が欠落している。
それは本当に恐ろしいことだ。
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by tyogonou | 2007-10-28 01:13 | 社会 | Trackback | Comments(0)
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