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遷都祭キャラ「せんとくん」に決まったが…
遷都祭キャラ「せんとくん」に決まったが… 協会方針いまだ定まらず(産経新聞) - Yahoo!ニュース
個人的にはいい名前だと思う。キャラのインパクトが強いだけに、奇を衒った名前をつけようとすればかえってわざとらしくなってキャラに負けてしまうだろう。「ストーリーやシチュエーションに応じて別の愛称」を使うとか、へんにsaintなど意識したりなどせず、ひらがな五文字の平明な名前の力を信じた方がいいと思う。

もっともこのキャラの嫌われっぷりは大変なもので、どういうかたちで事態の収拾がつくのか(あるいはつかないのか)心配だ。
 キャラクターの白紙撤回を求める「平城遷都1300年祭を救う会」発起人の陽群(ひむら)誠さんは、愛称について「キャラクターのインパクトに比べて、あまりにも安直。公募を隠れみのにして、選考の不透明さを隠そうとしているのでは」と指摘する。

 また、キャラクターポスターの境内掲示拒否を表明した地元寺院の親睦(しんぼく)団体「南都二六会」の橋本純信・十輪院住職も、愛称について「目新しさはない」とばっさり。「問題は図柄。『仏ではなく童子』という説明は受け入れ難く、再度の撤回申し入れも検討したい」と態度を硬化させている。
遷都祭のキャラクターについては誰よりも地元奈良の人たちの意見が反映されるべきであると私は信じているし、奈良の人たちが生理的に受け付けないというならそれも仕方ないのかなとも思うが、批判者の理屈はどうも頷けない。安直だと目新しさがないだのいったことがキャラの愛称として悪いということになるわけでもないだろう。
それに批判者達がこの遷都祭やそれを代表するキャラクターにどれほどの思いを抱いているのかも疑問だ。例えば「救う会」は遷都祭のキャラクターに対して具体的にどのような属性を備えているべきだと考えているのか全く見えてこず、ただ「ひこにゃんみたいなのが欲しい」というレベルなのではないかという印象を拭うことができない。寺院団体の方も、怪しからんと青筋立てるばかりで、仏に仕える者の見識はさすがだ、と思わせるような言葉を聴くことが出来ないのは残念なことだ。

逆にキャラの作者の籔内佐斗司氏のほうが、かなり攻撃的な批判に対しても謙虚で誠意に満ちた対応をしていて、キャラに対する深い愛情と、「さもあらばあれ。他是非心非佛、吾只管即心即佛」という禅境を示しているのが興味深い。
12パターンの図柄も発表されたが、Vサインを掲げている図柄の閉じた目の表現など、凡百のイラストレーターとは一段違う力量を見せていて感心する。
by tyogonou | 2008-04-16 23:49 | 社会
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