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小泉首相を弁護する
首相、苦しい立場に 自衛隊派遣は継続方針
私は小泉首相には大概において批判的であるが、弁護すべきところは弁護しておこう。
首相は自衛隊撤退要求に応じないことを早々と表明、最悪の結果につながった。
第一に、ザルカウィ氏のグループの人質事件を考える際に忘れてはならないのは、彼らがアルカーイダというプロフェッショナルな(あるいは職業的な)テロリストグループの一員であるということだ。つまりその活動は、侵攻したアメリカ軍によって損なわれたイラクとイラク人の権利等を回復するため活動というより、世界中に広がっている「アメリカ的なもの」(その境界を彼らがどのように設定しているかはともかく)の影響に抗う大きな動きの一部として捉えるべきだと思う。彼らは日本にしろ他のどんな国にしろ、人質をとられたからといって自国の軍隊をイラクから撤退させるわけにはいかないことは承知しているはずなのだ。彼らが目指しているのはそれぞれの国ごとの交渉で結果を出すことではなく、こういった事件を積み重ねていくことで、イラクに軍を派遣している国々に厭戦のムードといったものを醸成していくことにあるのだと思う。だから、首相がごく一般的な原則に従って行動することを表明したからといって、「キレて」しまうほど初心なはずはないと思う。
第二に、「テロリストとは交渉しない」という原則だが、これは、テロリストの要求を聞くことは

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by tyogonou | 2004-10-31 09:41 | 国内政治 | Trackback | Comments(0)
イチローの成したこと
イチローVsゴジラ…全米評価真っ二つ!
ただ、262安打のうち約86%の225本がシングルだったことで低く評価される傾向がある。MVPの有力候補でもあるヤンキースのシェフィールドは、スポーツイラストレーティッドのインタビューで「シングルを200本打ったから偉大な打者ということにはならない。ボールを強く叩いてフェンスの向こうに飛ばすことを考えなくていいのなら誰でもできる。感心はしないね」と語った。
イチローが成し遂げたことはなんだったのだろうか? 記録達成直前の試合を見ていて私が感銘を受けたのは、フィールドを転がっていくボールの行方(打った! 内野を抜けるのか! 捕った! 一塁は? 間に合うのか!)がこんなにも興奮を呼ぶものなのだということだった。ボンズ、マグワイア、ソーサたちのホームランも確かにすばらしいが、打ってしまえば「終わり」である。誰が取るのかということ―外野席の観客か、場外の海に浮かべたボートで網を持って待ち構えている人か―はベースボールの楽しみとは異なるものになってしまう。それに、ボンズのホームランに興奮した子供は友達に「明日野球しようぜ!」と電話するよりも、近所のトレーニングジムに電話することを考えるのではないか?
近年のホームランバッターたちが観客に超人的な夢を提供してきたとするならば、人間的な「白球を追いかける」楽しみを思い出させたことがイチローの特別な業績だと私は思う。
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by tyogonou | 2004-10-30 00:23 | スポーツ | Trackback | Comments(0)
「わからない」という新鮮さ
『カッシーニ』探査、土星の衛星タイタンに深まる謎
写っているものが何なのか、まだはっきりとはわからない。現在わかっていることからすると、タイタンの地表に起伏がまったくないという可能性も考えられる。同じ標高に存在する明るい物質と、暗い物質が写っているのかもしれない。(しかし)実際のところはわからない
タイタンの写真はとても美しい。その同じ写真を見て科学者たちが困惑してるというのはある意味すばらしいことだと思う。近年の科学の大きなニュースといえば、理論の大幅な見直しが必要となるような観測・実験結果が得られたとか(ニュートリノの質量)、観測が難しかった理論が最新のテクノロジーで実証されたとか(相対性理論が予測した時空のひきずり)いうものが多かったが、有力な理論的説明というものが前もって存在しない純粋な「なんだろう?」という現象にぶつかったということは、いろんなことが「わかってしまった」現代において胸を躍らせるニュースではないだろうか。
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by tyogonou | 2004-10-29 22:09 | 科学 | Trackback | Comments(0)
民間人殺害についてのイスラムの見方
打つ手なく「期限切れ」 イラク日本人人質事件
アメリカ人の事件についてIslam Onlineのfatwa(宗教令)を下に訳しておく。
今回の日本人の人質事件にはおそらく(そして残念ながら)役に立たないだろうが、ザルカウィ・グループの活動を止めさせるには、イラク人のグループへの支援や共感を減らすようにしていくしかないだろうと思う。このファトワーもそうだが、まともな宗教者たちはみなザルカウィ・グループのような活動を禁じるはずだし、市民も自ら活動に身を投じたり、積極的な支援を行おうとする人は極めて少ないだろうと思う。問題は、「目をつぶる」程度の協力をする人々の気持ちを如何に変えるか、ということだろう。「打つ手がない」という大きな理由は、このグループが完全に姿を消しているということだ。その周辺にはおそらく積極的に協力する気はないが、かといって憎い米軍や暫定政府に協力するつもりはなおさらない、という人々がいるのではないか。そういった人々の米軍への反感を和らげ、このファトワーで語られているようなイスラムの教えをもっと意識するようにさせることができたら、ザルカウィ・グループはイラクにとどまることが難しくなるのではないかと思う。

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by tyogonou | 2004-10-29 01:49 | 国際 | Trackback(1) | Comments(0)
日系人強制収容
「日系人強制収容、正当だった」論争 米ワシントン州の島、揺るがす
第二次世界大戦中、米西海岸に住んでいた約12万人の日系人が強制収容所に入れられた。この中にはワシントン州ベインブリッジ島の日系人227人も含まれていた。島の中学校が今年2月、強制収容の歴史を教える特別授業を始めたところ、「強制収容は正しかった」と主張する住民が登場し、島を揺るがす論争が続いている。
12万の日系人は皆、自己の責任においてアメリカにわたった人々だ。そのうち3分の2は日本国民でもない。だからこのニュースは私たちには関係ない・・・ということになるだろうか? 少なくとも私は、(日系人でもないのに)強制収容反対の論陣を張った新聞の編集者、船に乗り込む日系人を見て、ぼろぼろと涙をこぼした警察官、そういった人たちの前でそんなことを言えるほど面の皮の厚い人間ではない。
「戦時下の日系人強制収容も、現在のイスラム教徒への人権侵害も、安全保障を理由にした人種差別」だという。第二次大戦中のjapaneseと、愛国者法下のmuslimとは並列の存在なのだということ、そのことも頭の片隅においておくべきだ。
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by tyogonou | 2004-10-28 01:16 | 国際 | Trackback | Comments(2)
ザルカウィ
ザルカウィ氏・テロ首謀者への変遷 故郷で知人ら「静かな男だったのに」
彼を擁護するつもりはまったくないが、彼がどのようにしてテロリストに「育て上げられた」のかを考えてみることは、テロリズム(テロリストではなく)との戦いにとって意義のあることだろう。
アラブでは多くの若者がムジャヒディン(イスラム聖戦士)としてアフガンに送り出されたが帰国後、国内での過激行動を嫌う各国政府に受け入れられず、ますます過激化した。「物静かな男」の「テロ首謀者」への変遷には、アラブ諸国の政府に裏切られたという感情が影響しているのかもしれない。
ザルカウィ氏本人と断定 最初の米国人殺害でCIA
CIA当局者によると、男の声を分析した結果、「かなりの確度で」ザルカウィ氏本人に間違いないとの結論が得られたという。
なぜそんなことが問題になるのかというと、ザルカウィではないのではないかという疑問の声があったから。一連の事件が始まる前にアメリカ軍の爆撃で死亡したというはなし(2004年3月4日の記事)もあったし、この記事にも写真が出ているようにザルカウィ本人はとっくに面が割れているので覆面をする理由がないということだ。CIAもそのあたりの事情を踏まえて慎重に分析したのだろうし、それを疑う積極的な理由もないが、爆薬の紛失問題などあまりにいい加減なアメリカ政府の行動を考えると、疑念の余地はある。
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by tyogonou | 2004-10-27 13:15 | 国際 | Trackback | Comments(0)
サポート?
首都大・理事長予定者「バカでもチョンでも…」発言--応援団設立総会 /東京
もはや何も言うまい・・・・・・
しかし、「首都大学東京」をサポートする会員制クラブ、ってなんなんだ?
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by tyogonou | 2004-10-26 21:55 | 社会 | Trackback | Comments(2)
核兵器の起爆剤にも使える?
強力爆薬350トン不明 イラク施設でIAEA確認
「核兵器の起爆剤にも使える」、IAEAの監視下に置かれていたのはそういう理由からであるが、これから心配されるのは核拡散という文脈でということではないようだ。
Huge Cache of Explosives Vanished From Site in Iraq
このニューヨークタイムズの記事でも、アメリカ政府高官もそういった言い訳をしているようで、「世界中どこででも手に入れることができるし、核不拡散防止条約の禁止リストにも載っていない」と自己弁護している。
IAEA Says Tons of Iraq Explosives Missing
行方不明になった爆薬には、建物を破壊したり、旅客機を墜落させたり、通常ミサイルの弾頭や核兵器の起爆剤としてつかうことができるHMX(テトラメチレンテトラニトラミン)とRDX(トリメチレントリニトロアミン)が含まれる。HMXとRDXはC-4やセムティックスのようなプラスティック爆弾の主要な原料であり、プラスティック爆弾の威力は1988年にスコットランド、ロッカービーの上空で、リビアのテロリストがパンナム103便を吹き飛ばし170人を殺害するのにちょうど1ポンド(0.5キロ)しか必要しなかったほどである。
問題は自爆テロや車爆弾、ロシアの旅客機の爆破、シナイ半島のタバのホテルの爆発のようなテロ活動にこういった爆薬が「使える」ことである。
ブッシュ政権はこの爆薬がどこに保管されているのか知っていたが、保全のための活動をまったくしなかった。彼らはテロリストが歴史上もっとも危険な爆薬の山(the most dangerous explosives bonanza in history)を手に入れようとするかもしれないと、はっきりと何度も警告されていたが、そういった事態を防ぐためになんの処置も取られなかった

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by tyogonou | 2004-10-26 00:00 | 国際 | Trackback(1) | Comments(1)
<薬事法違反>「人間の盾」世話人ら逮捕 無許可で薬販売
<薬事法違反>「人間の盾」世話人ら逮捕 無許可で薬販売
「罪を憎んで人を憎まず」もはや私語か。
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by tyogonou | 2004-10-25 00:16 | 社会 | Trackback | Comments(0)
サマワ着弾
日本の失敗、が背景=サマワ着弾で州警察本部長=差替
サマワに本部を置くムサンナ州警察のミナヘル本部長は23日、共同通信に対し、復興支援事業での「日本の失敗」に対するサマワ住民の不満が攻撃の背景にあるとの見方を示した。
アメリカの侵攻について、イラク人の間には歓迎する気持ちもあったのだという。ひとつにはフセインの圧制はやはり酷かったので、とにもかくにも政権が倒れることを喜ぶ気持ちがあり、さらに、世界一の超大国のアメリカが魔法の力で自分たちの生活を劇的に良くしてくれるのではないかといういささか身勝手な期待もあっただろう。今日本に向けられている(とされている)不満もそういった期待から出ているのだろうと思うし、日本にとってはいささか迷惑な話でもある。だが、それは予期しておくべきことだったと思う。
アメリカのパウエル国務長官が大統領から開戦の意向について聞かされたとき、「どういう結果を引き起こすかわかっていますね。(陶器店と同じで)自分で壊したものは引き取らなければならないんですよ(you break it, you own it 売り物に傷をつけたら買い取らなければならない)」と言ったというのも、戦争を始めたあかつきには多少理不尽な要求であっても応えなければならないこともあるということを織り込りこんでおく必要を指摘したのだと私は解釈している。
サマワでの活動が「日本の失敗」となるかどうかはもっと後までわからないと思う。こういった希望や要求には応えきれない部分が出てくるのは仕方のないことで、活動の最中にはどうしても消極的というような批判を受けがちだからだ。だが、逆にそんな言葉が出てくるのも、日本に向けられていた期待の大きさを物語っているのか、と思うのは自意識過剰であろうか。こういった答えが返ってくるような質問を日本のマスコミがしたからという可能性もあるかもしれないけれど。
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by tyogonou | 2004-10-25 00:04 | 国際 | Trackback | Comments(0)